2023-01-01から1年間の記事一覧

大阪講座「ドストエフスキーを読む」の開講案内(最新版)

大阪で講座「ドストエフスキーを読む」を開講します。 前回に引き続き『悪霊』を読みながら、ドストエフスキーの持つ唯一無二の魅力を味わい、生きることの意味を問うていきます。 講師 萩原俊治 (大阪府立大学名誉教授) 時間 14:30〜16:00 日程 2024年 1…

奈良で「ドストエフスキーとバフチン」の講座を開きます

「ドストエフスキーとバフチン」 東大寺そばの日本庭園が美しいカフェでお茶菓子をいただきながら、ドストエフスキー作品(今回は『悪霊』)を読み深めていく講座です。ロシアの思想家バフチンの「ポリフォニー論」による解説とドストエフスキーの思想的・政…

大阪講座「ドストエフスキーを読む」の開講案内

大阪で講座「ドストエフスキーを読む」を開講します。 前回に引き続き『悪霊』を読みながら、ドストエフスキーの持つ唯一無二の魅力を味わい、生きることの意味を問うていきます。 講師 萩原俊治 (大阪府立大学名誉教授) 時間 14:30〜16:00 日程 2024年 1…

渡辺謙の演技論

さっきテレビを点けると、NHKテレビで俳優の渡辺謙が大河ドラマの「独眼竜政宗」を演じたときの経験を語っていた。要するに、そのドラマを演じているとき彼に分かったのは、伊達政宗という歴史的な人物の一生を見渡しながら、ここはこう演技すべきであると計…

小林秀雄の社会学批判

先日、寝転がって、以前読んだことある小林秀雄と江藤淳の対談(『歴史について』、文春文庫、1978、pp.9-75)を読み始めたら、わたしが先のブログ、つまり、「ドストエフスキーの壺の壺――シニフィエはどこにもない」で書いたことと同じことを小林が述べてい…

「ドストエフスキーの壺の壺――シニフィエはどこにもない」

「ドストエフスキーの壺の壺――シニフィエはどこにもない」のリンクを張って欲しいというリクエストがありましたので、リンクを張りました。しかし、スマホでこのリンク先を見ようとしても、なぜか、見ることができません。ご覧になりたい方は、パソコンでご…

野見山暁治

年とともに本の読み方が変わってきた。 本から透けて見える著者の人間を読むようになった。 下らないやつが書いた本は、いくら巧みに述べられていても、下らない。下らないから、そういう本を書いたやつは下らないと分かる。そして、その本を読むのがイヤに…

ジャニー喜多川と黒柳徹子

昨夜、テレビをつけたら、偶然、市川崑が監督した映画『犬神家の一族』をやっていた。面白いので、ずるずる最後まで見てしまった。わたしはホラー映画や怪談を扱った映画が大好きなのである。 その『犬神家の一族』をずるずる最後まで見てしまったのは、わた…

叫びとささやき

ツタヤでベルイマンの『叫びとささやき』を借りてきて、初めて見た。わたしが学生の頃、評判になった映画だった。学生の頃に見ても、何も分からなかっただろうと思う。自尊心の病に憑かれた人間に、この映画は分からない。彼らに愛は分からない。彼らは自分…

『ドーダの人、小林秀雄――わからなさの理由を求めて』

本屋で鹿島茂の『ドーダの人、小林秀雄――わからなさの理由を求めて』(朝日新聞出版、2016)を拾い読みし、次々と変なことが書いてあるので、びっくりし、思わず買ってしまった。 その変なことのなかでもいちばん変なのは、鹿島が、小林の「美しい『花』があ…

怪物

久しぶりに映画館に行って映画を見た。「怪物」という映画でした。面白かった。偶然なのだろうが、いつもドストエフスキー講座でわたしが述べている「物語の暴力」と「シニフィエはどこにもない」ということをテーマにした映画だった。

講座・ドストエフスキーを読む

ドストエフスキーの小説はなぜこんなに面白いのか。 思想的・政治的・文学的観点による説明もいれながら、ドストエフスキー読書体験が持つ唯一無二の魅力を味わい、生きることの意味を問うていきます 講師 萩原俊治 (大阪府立大学名誉教授) 時間 14:30〜16:0…

講座・ドストエフスキーとバフチン

ロシアの思想家バフチンの「ポリフォニー論」による解説とドストエフスキーの思想的・政治的・文学的観点について述べながら、生きることの意味を問うていきます 東大寺そばの日本庭園が美しいカフェでお茶菓子をいただきながらの講座です 講師 萩原俊治(大…

和文和訳

昔、翻訳というものはしょせん、どう転んでもニセモノである、ということを森有正が言っていたので、わたしはあまりにもひどい翻訳は別として、だいたいどんな翻訳でも許容することにしている。 それでも、先行訳の誤訳をそのまま写している、言うなら「和文…

人間ポンプ

今から四十年近く前のことだ。 たしかわたしの一人娘が小学校に入って二年目ぐらいに、父兄参観日に行った。教室に入ったとたん、出たくなった。 じつにイヤーな息が詰まるような空気だった。 どういう風に息が詰まるような空気だったかというと、これが説明…

ワイマール・コンプレックス

昨年、NHKで放映された「ウクライナ侵攻が変える世界(1)ノーベル賞作家・アレクシエービッチに聞く」という番組でアレクシェーエヴィッチは次のように述べていた。 「・・・プーチンは大ロシア主義に取りつかれた人間です。それは大セルビア主義や大ドイ…