3000-01-01から1年間の記事一覧

「自尊心の病」という言葉について

ドストエフスキーが『スチェパンチコヴォ村とその住人』で使っている「偽りの自尊心」という言葉を、わたしが「自尊心の病」という言葉に言い換えて使い始めたのは、『ドストエフスキーのエレベーター――自尊心の病について』(p.26)でも述べたように、1995…

当ブログの題名の由来

「心なき身にもあはれは知られけり鴫(しぎ)たつ沢の秋の夕暮れ」 (私訳:もはやこの世には何の用もないと思い定めた私なのに、秋の夕暮れ、鴫が水辺から飛びたつのを見ていると、今更ながらこの世のはかなさが身に沁みる)。

このブログを始めた理由

なぜこのブログを始めたのか。その理由についてはすでに2013年10月2日の記事で説明している。しかし、今では他の記事に埋もれて読みにくくなっているので、それを複写し、ブログの最初の部分に掲げておこう。最近は日記帳や忘備録みたいになっているこのブロ…

初心忘るべからず

「初心忘るべからず」という言葉があるが、私にとって「初心」とは、離人症(私の場合は離人神経症)から回復したときの感覚だ。離人症に30歳すぎになった。自尊心の病の果てになった病だった。その数年後に見た離人症から回復したときの風景については何…