2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴァイオリニストは女にかぎる

ジャニーヌ・ヤンセンのヴァイオリンを聴いて、小林秀雄の「ヴァイオリニストは女にかぎる」という言葉を思い出した。なぜ小林がそう言うのか理由がよく分からないけど、小林は正しいと思う。男はヤンセンみたいに弾けない。狂ったように髪を振り乱し、よだ…

美は世界を救う

アンジェラ・ヒューイットの平均律(旧い録音)が届いたので聴く。骨細の人が出す音だけれど、すごい集中力。私が待ち望んでいた普通の演奏だった。バッハは奇をてらわず、普通に弾くのがいちばん難しい。 集中力といえば、きのうNHK教育テレビで見たジャニ…

にも拘わらず

にも拘わらず、私は小林秀雄を尊敬している。これは小林が翼賛的な体質を持っていることとは無関係だ。大岡昇平は日米開戦時の小林の翼賛的な発言などに幻滅し、自分の先生である小林から離れていった。そして、小林に代表されるような日本のインテリに絶望…

アンジェラ・ヒューイット

終日、勉強。あいまに本の整理、フレスコバルディ、散歩。小林秀雄のおかげで少し発見があった。 朝日新聞で大江健三郎がアンジェラ・ヒューイットによる平均律クラヴィーア曲集の演奏をほめていたので、注文。ついでに彼女の演奏によるゴールドベルク変奏曲…

天皇と小林秀雄

昨夜、寝つかれないまま、小林秀雄講演第一巻「文学の雑感」(新潮社)というCDを聴いていたら、その昭和45年の講演のあと、小林に「天皇とどう付き合えばいいのか」と問う男性がいた。その質問に対して小林は、「そんな抽象的な質問をしてはだめだ。天皇…

終日

昨日も終日、勉強。 今朝も朝6時から1時間、ザボロフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を聴きながら山道を散歩。ザボロフスキーは無神論者なのか。淡々と読むべきところを皮肉な調子で読む。ドストエフスキーはそんな風に書いてはいない。しかし、彼の朗読は…

シモーヌ・ヴェイユ

シモーヌ・ヴェイユを読み続ける。 「それでも彼女は、人々の注意が、自分の思想よりもむしろ、自分という人間に向けられるのを残念に思わずにおれなかったようである。・・・自分の知性をほめ上げたりするのは、「彼女は真実を語っているのか、そうでないの…

日記を始める

昨夜、目が覚め、ユーリー・ザボロフスキーの朗読を聴いた。『カラマーゾフの兄弟』の一節。よく聞き取れない。