メディア批判

「トンボ文」と命名

【亀山訳3】 もしもみなさんがこの最後のテーゼに同意せず、「いや、そんなことはない」とか、「かならずしもそうとは限らない」とでも答えてくれるなら、わたしの主人公アレクセイ・カラマーゾフのもつ意義について、わたしとしてはきっと大いに励まされる…

子供だまし

いやー、驚きましたがな。朝飯を食べてたら婆さんがね、思いつめた顔して、 「わて、あんたに隠してたことあるねん」 「ぷほー、な、なんや」 「わ、ばばちいな、ご飯つぶ、まき散らかさんといて」 「何や、はよ言え」 「あのな、これは前々からのことやけど…

みずず書房からの返信

亀山郁夫の『悪霊』論を出版したことに対して抗議のメールを送ると、みすず書房からすぐさま丁重な、しかし儀礼的なメールが来た。みすず書房に了解をとっていないので、そのメールを引用するわけにはゆかない。従って、大意を紹介するだけにすれば、社内で…

みすず書房へのメール

次に私が2008年2月初めにみすず書房に送ったメールを一部省略して載せる。今読めば、ここで私が自分をキリスト教徒ではないと述べているのは不正確。私はシモーヌ・ヴェイユがキリスト教徒にならなかったのと同じ意味でキリスト教徒ではないということだ。な…

亀山郁夫の悪意

私が初めて亀山郁夫のドストエフスキー論(『『悪霊』神になりたかった男』)を読むきっかけになったのは、ある学生のレポートだった。もちろん、すでに亀山が『ドストエフスキー父殺しの文学』を出しているのは知っていた。しかし、私はそれを本屋で立ち読…

天皇と小林秀雄

昨夜、寝つかれないまま、小林秀雄講演第一巻「文学の雑感」(新潮社)というCDを聴いていたら、その昭和45年の講演のあと、小林に「天皇とどう付き合えばいいのか」と問う男性がいた。その質問に対して小林は、「そんな抽象的な質問をしてはだめだ。天皇…