自尊心の病

 受講生の方には、わたしのいう「自尊心の病」というのが分かりにくいみたいですね。もう何十年も教えてきて、今回の「小津安二郎事件(?)」のようなことは無数にありましたし、これからもあるでしょう。人間中心主義の受講生にはとても分かりにくいようです。そういう受講生はわたしの授業に出なくなるのですが、亀山郁夫や中村健之介のドストエフスキー論に見られるように、「自尊心の病」に気づかない方が世の中をうまく渡れるのかもしれませんね。だから、わたしのドストエフスキー論の方が少数派かもしれないと思ってあきらめます。ドストエフスキー公開講座も止める時かもしれません。これはすねて言っているのではなく、絶望から言っているのです。