誰のための愛

 この前テレビを見ていたら、倍賞千恵子とクミコという人が「誰のための愛」という歌を歌っていた。いい歌だった。思わず泣いてしまった。
 その歌は三浦綾子の「氷点」という小説をもとにしたものらしい。歌詞に旭川と「氷点」という言葉が出てくる。「氷点」といえば、わたしが高校の頃、朝日新聞に連載されていた小説だ。その小説に感動したわたしはその一部を英訳し、担任の英語教師に見せた。その教師は迷惑そうな顔をして突っ返した。突っ返されてよかったと思う。親しき仲にも礼儀あり、ということだ。