2013-09-10から1日間の記事一覧

歴史について 

次の文章は、パリに亡命していたロシアの哲学者ニコライ・アレクサンドロヴィッチ・ベルジャーエフが1934年に書いた、『現代世界における人間の運命』(野口啓祐訳、社会思想社、1957)です。ここでベルジャーエフは、ヨーロッパ流の民族主義、とくにナ…

風立ちぬ

宮崎監督の「風立ちぬ」というアニメ映画を見ました。ドストエフスキーの作品ほどではありませんが、「風立ちぬ」というアニメもポリフォニック(多声的)な内容をもっていると思いました。つまり、この作品をどんな風に見るかによって、見る人の人となりが…

ジラールのドストエフスキー論の意義

受講生からの質問がありましたので答えます。 「ルネ.ジラールの模倣の欲望についての考えを否定することはドストエフスキーの宗教観の源(キリスト)を否定することになる」と私は授業で述べましたが、それはどういう意味か、というご質問です。 ジラールは…