菅原洋一リサイタル

カミさんの好きな菅原洋一のリサイタル(堺市民会館)。大ホールが「前期高齢者」と「後期高齢者」で満席。菅原洋一自身は「後期高齢者」とのこと。しかし、声はまったく衰えておらず、逆に昔より声に深みが増したほどで、休憩をはさんで二時間を歌いきった。アルゼンチンタンゴの「奥様お手をどうぞ」と「カミニート」はもちろん良かったが、「今日でお別れ」では思わず泣いてしまった。じつに素晴らしい歌手だ。菅原洋一は私の高校の先輩なのだが、彼が「知りたくないの」で売り出したときは恥ずかしかった。これは当時私がベートーベンの熱狂的なファンであったからだ。加古川の寺家町に菅原の実家があり、寺家町は私の属していたブラスバンド部や一時属していた声楽部の人たちがたくさんいる商店街だった。菅原洋一の実家は、ブラスバンド部の桝田先輩の近所だったように記憶している。みなさん「ええし」のぼんぼんだった。声楽部と言えば、広瀬君はどうなったのか。ほんとうに声の良い、歌のうまい人で、東京でシャンソン歌手になったとかいう噂も聞いたけれど。私は広瀬君の優しい人柄も大好きだった。今で言えば草食系の人だろう。